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『マインドマップ』セルフコメンタリー

詳細すぎる作品解説のコーナー。
長文注意。本当に長いのでどうかお時間のある時に。

歌詞について
■やるせない恋心を歌い上げました。
■歌詞の内容はやるせない恋のお相手であるあの人が読んだとしてもわからないよう、ぼかしにぼかしたアテツケ。された意地悪、受けたいやがらせの記憶を焼きつけた、うらみ節。
■というのはほんの少しだけ(全体の7割程度)で、あとは例によってことば遊びです。Aメロの1行目と2行目はとても似ています。そのように作りました。

ターンアップ ときめき脳細胞
タイムアップ やきもきノーサイド

似てましょう? とうてい覚えられません。
■「マインドマップ」はアイディア抽出法のひとつ。中心にテーマを書き、関連事項を放射線状に書き出して行くものです。脳のネットワークに似ているので理解しやすいといわれますが私にはそのよさがさっぱりわかりません。箇条書きの方がまだわかりやすい。

音質について
レコーダー■前作『ビバーチェ』はビデオカメラの内蔵マイクで録れた音をそのまま使いました。あんまりといえばあんまりなので今回は新兵器を導入。タスカムのPCMレコーダーといって取材記者さんの持っているICレコーダー、あれのちょっと大きい版を購入しました。ひげそりに似ています。平澤監督は「なにそれ。スタンガン?」といいました。この機械は1万8000円くらいだったと思います。初期投資の意味合いも。練習の録音も今後これでできますし。
■録音の結果はちょっとリミッターが効き過ぎで、高音・低音がもうひとつ突き抜けなかった気もします。そこへリバーブをかけたものだから、なんかもうアンビエント。でも好きな音です。

録音について
■気合いのスタジオ一発録り。せーの、で録ってオーバーダビング一切なし。弾きながら歌い、弾きながら歌い、叩きながら歌いした結果があれです。19回ほど演奏して最後まで通ったのが8回、そのうちマトモだったテイクがあの1回だけ。
■ギターの音量がやや小さい。その代わり歌が前に出過ぎ。不思議なもので「録音」→「編集」→「YouTubeにアップ」の段階を追うごとに歌が勝手に大きくなりました。AMラジオは人の声が一番よく聞こえるような音域だか帯域だか周波数だかで放送されているといいますがYouTubeにもなにかあるのでしょうか。
■ちょうど花粉の時期でねえ。のど鼻をやられているのに歌詞が「みんなななめ移動」ってマ行とナ行ばっかりなの。
■サッカーで「ワントップ」とか「スリーバック」とかいいますね。布陣のことです。バリケ→ドの布陣をいえば「3ピース」とか「ギタートリオ」になります。ギター、ベース、ドラム、です。しかしぱっと見、バリケ→ドにはベース担当者がいませんね。ここがキモです。シンベと略しますがシンセベース。なにをかくそう、ねえさんがベースパートを弾いています。つまりねえさんの弾いている楽器はシンセサイザーですが弾いている音符は本来ベーシストが弾くべき音符なのです。低音の。だからねえさんは(この曲では)一度も和音を弾きません。常に単音。彼女はふつうのエレキベースも弾けば弾けるんですけど、それじゃただの「女性ベーシスト」ですから、おもしろみがありません。シンベはバリケ→ドのウリ。代名詞にしたいと思っています。

映像解説
ここから映像解説に入ります。長いですよ。トイレ大丈夫ですか。

はじめに
■前作『ビバーチェ』ビデオ撮りのテーマは「バンドって楽しい。そんで僕ら仲良し」でした。なるべく楽しそうに、仲良さそうに見えるよう撮影・編集しました。テーマ通りにできたと思います。
■今回『マインドマップ』は「パンク的な表現手法とは」をテーマに撮りました。「ちょっとだけ悪いこと」を散りばめました。
■前半は笑わない。そして間奏あけの、最後のCメロで笑顔爆発、の予定でした。それがあまり徹底できませんでした。ちょいちょい笑ってるんだ、みんな。

細かく見て行きます
0:01付近
オープニング
■ギターアンプのスイッチを入れます。こうするとギターの音が出るんです。こうしないとまず出ませんね。ウザいですか。
■スイッチを入れた後、私の手がちょっと芝居をしています。なんか、ためてる。
■いきなりギターのじゃかじゃかから始めるとネットの接続状況によっては再生する際に曲のアタマが切れたりするかもしれない、それはいやだ、と思いましたので、なくもがなのギターアンプシーンから始めました。アンプはマーシャルでもよかったのですが使用アンプがJC-120なのでそちらを。

0:07
ギターじゃかじゃかシーン
■足が閉じ過ぎだと思います。オカマちゃんか。

0:11
ドラムフィルイン
■監督かっこいい。

0:12
全体演奏シーン
■黄色いバリケードテープをマイクスタンド2本の間に渡しました。前作『ビバーチェ』でもこうするつもりでした。できなかったのは『ビバーチェ』がインストで歌がなかったせいです。歌がなければマイクスタンドもあったもんじゃありません。

0:17
歌い出し(歌詞:ターンアップ〜
■これ自分の知らない顔だ。鏡で見たことのない顔。深海魚みたいだな。でもここにこれを入れないといけない理由がありました。バックで平澤監督が1拍目のシンバルをたたき損ねているのです。それをかくすための深海魚アップ。身をていした感があります。

0:19
ねえさんの演奏・コーラスシーン(脳細胞〜
字コンテ■手元から顔のアップへ。カメラはなるべく動かしたくないのですが、これだけはやりたかった。コンテの段階からそう決めてました。
■撮影前に丸々1ヶ月ほどかけてコンテを書きました。絵コンテは無理なので字コンテを。監督に見せたら「うわ。A型」といわれました。7割くらいはコンテ通りに撮影・編集。これがあったから楽だった。
■別に「撮影進行表」も作りました。効率よく撮影するためにはどのシーンを同じ日にまとめて撮ればよいか、その予定を書き出しました。A型がひまを持て余したのです。
痛くないのかしら■ねえさんの右手首には有刺鉄線のブレスレット。あひる私物。こんなの持ってたんだ。いつ買ったのかも忘れたけどバリケ→ドの結成を予見していたかのよう。
■歌うねえさんの顔を左はしに寄せて画面右側を広く空けたのはセオリー通り。視線の先を空ける、は撮影の基本なんだそうです。

メカメカしい■シンセMS2000のパネルはかっこいいなあ。つまみとランプとボタンだらけだ。

0:25
全体演奏シーン(我慢比べに〜
■本当はここに「ダーツのシーン」を入れるつもりでした。ダーツが至近距離から投げているにも関わらずあまりにも当たらないのであきらめ、演奏シーンに変更しました。かえってすっきりしてよかったと思います。

0:31
夜道のシーン(ロードワーク〜
■遊び場の階段をかけおりて細い道路を渡って歩道に入るまで。これを撮るために迷彩服の下だけとブーツを持って現場入り。早じまいの後、暗くなるのを待ち、ひとり走って撮影しましたよ。カメラを手に何度も走る姿を隣の自動車修理屋さんに目撃されています。あいつなにやってんだ、と思われたことでしょう。芸術をやっているんだよ。
■階段をかけおりたタイミングで細い道に車が入ってきてNG、かけおり損もありました。
スワン。このサイズ■このシーンのみソニーのビデオカメラCX-7通称ハンディさんで撮影。他は全部PowerShotのTX-1通称スワンで撮りました。2万8000円だかで買ったキヤノンのデジカメ。スワンえらいよスワン。
■街灯と高層マンションがぼやけたのはまったくの偶然。映像加工なし。歌詞が「不明瞭」なので、いずれにせよぼかすつもりでした。手間が省けた。ハンディさんもえらいよ。

0:37
あひるアップ(そんなななめ移
■め、目バリが。ななめ上からの撮影。ねえさんが椅子の上に立って撮りました。

0:39
全体演奏+コーラス隊(動 ななめ移動
鍵をなくすと一生はずせない■平澤監督の胸元にシドチェーン。あひる私物。なくして買い直したもの。

0:45〜0:48
全体演奏 ねえさんの手(ななめ移動
■ここ。ここのねえさんの手の動きを見てください。「ぼぼぼぼ ぼぼぼぼ」と速く弾くのに片手ではちょっと忙しいんですね。だから時々、両手で交互に鍵盤をたたく。この手の動きこそがシンベの真骨頂。いいなあこの、子供がふざけているような動き。惚れぼれする。

0:50
ねえさんアッカンベー
■パンク的な仕草をいろいろ散りばめるにあたり、ねえさんにはアッカンベーと髪の毛くしゃくしゃを担当してもらいました。オセロの松嶋さんがご自身のバンド・キラーズの『トラブルクイーン』PVの中でパンク的仕草をいろいろ披露されています。それを参考にはしましたが、ねえさんにはそのPVを見せませんでした。真似になったらつまらないから。

0:54
あひる、カメラに向かってたばこの煙を吹きつける
■カメラに向かってつばを吐く、ガムを吐く、などはパンクの基本動作のひとつ。セックスピストルズのシド、清志郎さん、ブリンク182のトムなどが思い出されます。たばこの煙を吐く、は誰かいたかな。第一人者になれないかな。
■バックの演奏シーンでぴょんと跳んだ私が着地に失敗、よろけて苦笑いをしています。その苦笑いをかくすためにこの「煙シーン」をここに挿入しました。そんな感じでねえ「なんかかくすためになんか入れる」が多かったよ。

0:58
おもちゃ楽器演奏シーン(ヒートアップ〜
悪ふざけにしか見えない■このためにおもちゃを買いました。どれも1000円台、4つで7〜8000円。3種類しかないのに4つなわけはアンパンマンギター、2本買ったんです。発注する前からエンディングでこのギターを折ると決めていましたので。折るために買ったんです。
■次回作以降でまたおもちゃ楽器を使うかもしれない、その時にギターだけないのはさみしい、と思いましたのであらかじめ2本発注。そんなわけでうちの押入れにはまだ新品のアンパンマンギターが1本、眠っています。
■実物を見ず、ネットで買ったのですが楽器の大きさがだいたいそろっていてラッキー。
■撮影中「背景になにが映り込んでいるか」には細心の注意を払いました。意味なく椅子が映っているだけでNGにしたものです。それなのに気づかないもんですねえ、おもちゃ楽器演奏シーン全体に渡って、ねえさんの後ろに「平澤監督の脱ぎ散らかした衣類」がばっちり映っているという。編集時にも気づかず、完成品を何度か見直すうちに「あーっ!」今となってはいい思い出です。

1:04
お尻ふりふりシーン(どきどきノーヒント
■急に思いついて「ねえさん。お尻振ろう」「どっちから?」まったく断りませんね、あの人は。「ううんと。右から」回数までは決めなかったので振り終わりが違う。

1:08
謎のボードゲームのシーン(接近戦避ければ〜
■オセロゲームの盤にチェスのコマひとつと将棋のコマ。「なんじゃそのゲーム」のシーン。アタマの中にあった「香車4つがキングを取り囲むイメージ」を具現化しました。こんな感じで追い込まれていましたから。恋愛において。

1:14
だらだらシーン
■謎のボードゲームのシーンと次の「ノーコメントのシーン」はくっつけるつもりで、だからその間の、おもちゃ楽器演奏シーンは本来なかったのです。撮影時にも「ここは使わないんだ」と思っておりましたので、なんとなく気が抜けています。わずか1秒間ですが、みんなだらけています。まあ、いい思い出です。

1:15
ノーコメントのシーン(ノーコメント打ち出した〜
■歌詞が「ノーコメント打ち出したフォント」だからといって本当にノーコメントと印刷してしまったところが生真面目。
■このフォントは「Impact」をやや細長くして印刷したんじゃなかったかな、忘れたけど。ここ以外に出てくるフォントはオープニングのタイトルでも歌詞の字幕でもみんな「メイリオ」メイリオ、大好きー。

1:23
ねえさんをぐるぐる巻きシーン(ななめ移動
■前作『ビバーチェ』でねえさんに巻かれた男ふたり。仕返しにねえさんをぐるぐる巻きに。

1:27
アンパンマンギターをぐるぐるまわし(ななめ移動
■動画編集ソフトによる映像エフェクトはできるだけ使わないつもりでした。ただ2つだけ、どうしても使いたかったのがこのモーションブラー(残像を作る)と後で出てくる「踊りのシーン」の画面16分割。
■モーションブラーをかけるよ、と決めておりましたので残像がきれいに出るようギターを振りまわしたのですが、くしくもこの動きが「このギター、どうしよっかなー」にも見えて、エンディングで折ることを暗示できたような気がしたりしなかったり。どっち。

1:30
ドラムフィルイン
■監督かっこいい。

1:32
間奏
■スタジオにはぴかぴか光るランプがあります。これが光ったら「もうすぐ終了時間です。片づけて即刻退室するように」という意味。バイトくんからの合図。「追い出しのランプ」と呼んでいます。バイトくんに頼んでこのランプをつけっぱなしにしてもらいました。部屋の照明を落としてランプをぴかぴか。その中で演奏シーンを撮影しました。もっとこう、コマ送り風にしたかったのに追い出しランプの光量が思ったより弱い。「遠雷」程度になりました。
■薄暗いシーンですが映像エフェクトでモノクロにしたことにより、なんだかかっこよくなりました。私の動きがいいし。ねえさんはオリジナリティあふれるタイミングでジャンプするし。
■挿入されるのはねえさんの髪の毛くしゃくしゃシーン。上手。一発OK。いら立ち、のようなものを表現しています。
■もうひとつ挿入されるのが平澤監督のバラを燃やすシーン。これは監督とふたりで外へ走って、雨上がりの地面にしゃがんで、3分くらいであわただしく撮った映像です。造花は意外と燃えないことを知りました。なかなか火がつかなかった。ついたらこれがかっこよかった。わかんないけど「Gacktか」と思いました。『マインドマップ』全シーンの中で私はここが一番好きです。耽美でねえ。きれい。
■造花は100円均一ショップにて購入。もちろん最初から燃やすつもりで。
■そしてバラを燃やすシーンの後ろではジャンプから着地したねえさんが笑っている。できるだけかくしたけど。

1:43
監督とねえさんによる「そんなななめ移
■ここで一気に笑おう、と。そして踊ってしまえ、と。

1:45
踊りのシーン(ななめ移動
■最初はカメラに向かって前進後退をくり返したのですが、ねえさんの「ななめ移動しよう」のひと声により、ああいう動きになりました。腕の振りつけは私です。コレオグラファーまでやるんだね。

1:55
一瞬、映るコカコーラ
■誰にも聞かれないのに説明するのはとても恥ずかしいのですが、あれは「見え過ぎのサブリミナル効果」というギャグです。フィルムのひとコマ、ごくごく短い瞬間に広告を挿入して観る人の潜在意識に訴えかけるべきところ、長過ぎて視覚に訴えかけちゃったよ、という冗談。次回作ではあれがペプシコーラになる予定。あ、いっちゃった。

1:59
あひる、アンパンマンギター折る
■これが最大の誤算でした。もっと粉々に、派手に破片を飛び散らせたかったのです。安全基準をパスして出荷されたおもちゃの堅牢性をなめたらいかんね。何度たたきつけても全然飛び散らない。ようやく半分に割れたので動画から静止画のアップを切り出して「壊れました」という映像に仕立て上げました。クライマックスなのになんとなくおとなしいのはやっぱり破片がないからでしょう。
■ギターを折る、もパンクの基本的所作。本物を折るのが一番ですけどそれは困るので折り用のおもちゃを買いました。

2:04
『マインドマップ』タイトルバックを「マインドマップ」で
■これ1枚書くのに1週間くらいかかりました。自分、ぶきっちょですから。この解説ページを書くのにも1週間くらいかかっています。1週間あればたいていのことはできる、ということでしょうか。違うと思う。


あひる腰

見えないところに宿るパンクスピリット。
あひるのベルトを後ろから、上着のすそをめくって撮影。

終わりに
■タレントの「しょこたん」こと中川翔子さんが新しい仕事のたび「また生きた証を残せた。うれしい」といったようなことをブログに書かれるんですけど、その気持ちがよくわかりました。ビデオ、残るもんなあ。「あひるさんってどんな人?」という質問があったとして「こんな人」っていう明快な答えだもんなあ。やりきりました。がんばった。


長文にお付き合いいただきましてありがとうございました。
それでは上記の内容をふまえた上でですね、ぜひもう一度PV『マインドマップ』をごらんください。
そして「よろず投稿メールフォーム」まで感想をどしどしお寄せください。

感想の正解をあらかじめ発表しますと「おもしろかった」です。
「おもしろかった」といってもらえるとメンバー一同、喜びます。


ああ楽しかった。ありがとうございました。
ではまた。
バリケ→ド3rdセッション『ロー』でお会いしましょう。


あひる



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